彼の伸びのある美しいボーカルをじっくり味わいたい曲ばかりを独断で集めたプレイリストです。
時系列(ほぼ)に並んでいるので、順に聴いていくと声の質や歌い方の変化がわかり、その時々の声の良さにゾクゾクします。
10代の曲は幼さはあるものの「4.THE PHANTOM」に代表されるような甘い歌い方が魅力。バラードもよいけど、「5.皿に走れ」や「8.WOW WAR TONGHT」のような疾走感のあるナンバーの若々しくまっすぐな匠海のボーカルが特に好きです。
個人的には「10.猫」(2017年8月発表 匠海20歳直前)あたりから声が大人びてきて、今の匠海につながるボーカリストの存在感を増してきたように思います。猫はTHE FIRST TAKE ver.で世間的にはブレイクし、確かに匠海のボーカルの歴史上欠かせない1曲ですが、このオリジナルの猫の声もすごくいいのです。このころのライブ(2017年野音 MUSICBOIN)での猫を聴くと、大人の猫(TFT)とは全く違った魅力がわかると思います。
少年から大人の声への成長を象徴しているのが「11.Anniversary」ではないかとひそかに感じています。ご存知の通り、映画「春待つ僕ら」で土屋太鳳ちゃんとTAOTAKというユニットを組んで発表した可愛らしい曲。匠海本人も時々言っているように映画の役として歌う時は、DISH//の北村匠海とは違う歌い方をしているそうなので、この曲は浅倉永久として歌っていることになります。役作りとして表現の幅を意識しながら歌った意欲的な一曲がAnniversary。聴くと本当にDISH//とも違って、すごく優しいけど男っぽくてカッコイイボーカル。これで沼ったスラさんは結構いますね。
「12.Starting Over」から「13.DAWN」はDISH//の第2章の幕開け、決意とともに一皮むけたころのボーカルを感じ取れる2曲(2019年4月発売)。
続いて、2019年の夏に制作された傑作音楽映画「サヨナラまでの30分」から。DISH//とは異なる表現者・北村匠海のイケボを追求するには欠かせない作品が劇中バンドECHOLLの曲たちです。その中から特にボーカルを堪能できる3曲をチョイス。「15.もう二度と」はマッケンとの共演ですが、マッケンの声と入れ替わることで匠海の魅力が際立ちます(もちろんマッケンも素晴らしく相互に引き立てあってる感じがまた良き)。
2020年の曲はミニアルバムCIRCLEから2曲。特に「17.GETPOWER」は巻き舌、「18.SAUNA SONG」はチルなボーカルとして貴重です。あとは、やはり「19.猫~THE FIRST TAKE ver.~」は欠かせないですね。
2021年はアルバム「X」から
20.ルーザー
21.QQ
22.君の家しか知らない街で
23.未完成なドラマ
この4曲は現在のボーカリスト北村匠海の歌い分けやジャンルの幅を感じ取るのに不可欠な作品だと思ってます。特に未完成なドラマの歌い上げ方がたまらない(他の3曲もそれぞれに良すぎるけど)。
さらに、ボーカル北村匠海が世に評価された証としての「24.また逢う日まで」(筒美京平ソングブックより)カバー、そしてFM802のキャンペーンソング「25.春は溶けて」での今を時めくアーティストたちとの共演。作曲した絵音さんもおっしゃってましたが、2番から匠海が登場すると世界が変わる!そのくらいのインパクトです。
最後は、NO.1シングルの限定版として発表された「26.宇宙船」と「27.缶ビール」で締めくくりました。「20.ルーザー」もそうですが、この2曲はメンバーとともに手掛けた思い入れがひときわ強い作品。ここでの饒舌で、ドラマティックなボーカルが、歌い手・北村匠海のたどり着いている「今」という気がします。これから20代後半にかけてどんな風に成熟していくのか、可能性しか感じないですね。
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